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今週の日経平均株価は前週末比470円46銭高の21746.38円となりました。
週足は陽線が示現。ただ、中身を見ると月曜に大幅高した後は殆ど動きませんでした。
米中首脳会談の結果やファーウェイの禁輸措置緩和などを好感した1日の動きが全てと言っていいかも知れません。
米国株市場は主要3指数が史上最高値を更新しましたが、円高が重石になりました。
ただ、高値圏はしっかり維持しています。
ドル円も週初はリスクオフの巻き戻しで円安に振れましたが、
その後は米国の冴えない指標を受けて利下げ観測が高まった影響もあり円高に。
ただ、４日以降はやや円安に戻しています。
今夜の米雇用統計を控え、様子見といったところでしょうか。
日経VIは低下。現在14.02。
４月下旬の連休前につけた水準を割ってきました。
きょう５日には一時13台まで低下する場面も。
米国のVIX指数も低下しており、米中の通商摩擦が一時的に和らいだこと、
そして高まるFRBへの緩和期待等を好感し高値を取ってきた米国株を見て、
また市場参加者はゴルディロックス相場が続くと見ているのでしょうか？？
ただ、極端なVIやVIXの低下は“嵐の前の静けさ”のようなものかも知れません。
先週分の投資主体別売買動向は海外投資家が現物6億円の売り越し、先物1688億円の売り越し、
合算約1700億円の売り越し。
今週を含めて日経平均株価は4週連続上昇しているのですが、その4週全て海外投資家は売り越し。
そして、個人投資家も売り越しとなっています。(現物・先物合算合計金額)
海外投資家と個人投資家の売買動向がここまで同じ方向を向くのは珍しいです。
ちなみに先週の個人投資家は現物は16億円の買い越しでした。
上の表を見ても分かるように昨年9月以降海外投資家がある程度の金額を買い越してきたのは、
今年の4月と昨年の9月だけ。
今週発表された先週6月28日時点での裁定買い残は4052億円、裁定売り残は8293億円。
2016年の米大統領選前、9月16日時点での裁定買い残が3385億円、裁定売り残が5223億円でした。
あの時はトランプリスクを懸念し暗澹としたムードでしたが、あの時と同じような裁定残となっています。
今夜は米6月雇用統計発表！緩和期待で上昇は続くか？
今週最大のトピックは週初の米中首脳会談の結果やファーウェイの禁輸措置緩和ではなく、
米株式市場での主要3指数史上最高値更新でしょう。
米中首脳会談の結果は昨年と同じ「関税発動延期」という時限措置に過ぎませんし、
ファーウェイの禁輸措置緩和もあくまでも部分的な解除に過ぎず本質的には何も変わっていません。
今週央以降の米国株の上昇要因ですが、日経QUICK等の解説記事では
「指標悪化を受けて利下げ期待から株が買われた」というような内容が目立ちました。
それが事実なら、利下げ期待が後退するような強い指標が出た場合は株式市場にとってネガティブなはず。
きょう発表される雇用統計の結果次第では荒れる展開も予想されます。
しかし、仮に利下げ期待後退となるとドル円は円安に振れるでしょうから、
日本株にそれがどう影響してくるのか読むのは難しいです。
今週は週初から大幅高となりましたが、来週ももしかしたら週初から大きく動くかも知れません。
指標や為替を見る限り強気にはなりにくい状況ですが、
不景気の株高というシナリオも想定はしておきたいと思います。
暁投資顧問 平下
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