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米VIXで市場操作か 株急落の「主犯」巡り、匿名告発

出処 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26877030U8A210C1EAF000/ 日経

 

【ニューヨーク=大塚節雄、関根沙羅】米株式相場の下落を増幅したとして話題になった「VIX」(別名「恐怖指数」)と呼ぶ指数の取引をめぐり不正な市場操作が続いているとして、匿名の金融関係者が法律事務所を介し、米証券取引委員会(SEC)などに告発をしたことが13日、明らかになった。

告発者は文書を通じ、不正操作が一般投資家に毎月数億ドルの損失を与えていると主張。最近の市場混乱も「詐欺の存在をより確実にし、株式市場全体に対するシステムリスクをさらけ出している」と指摘している。

一方、ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は同日、関係者の話として金融業界の自主規制団体がVIX先物の価格操作の有無を調査していると報じた。今回の告発との関係やどの時期の取引を対象にしているのかなどは明らかにしていない。

VIXは、S&P500種株価指数のオプション価格に織り込まれた将来の予想変動率を算出して指数化。シカゴ・オプション取引所(CBOE)に上場している。「恐怖指数」とも呼ばれ、市場の不安心理を推し量る目安となる。

米首都ワシントンの法律事務所が12日付で告発者の代理としてSECと米商品先物取引委員会(CFTC)に送付した文書によると、告発者は「世界的な投資会社の幹部を務めてきた」。VIXの算出方法に欠陥があり、「投資会社が実際の取引をせず、資本も使わずにVIXを上下動させることが可能」と指摘。今回の市場混乱で投資家に生じた損失も、この欠陥に起因するとしている。

告発者の代理人である法律事務所のジェイソン・ザッカーマン氏は「告発者は非常に信ぴょう性が高い人物」と主張する。取引所を運営するCboeグローバル・マーケッツの広報担当は「文書は根本的な誤解や不正確な記述であふれ、信頼性に欠けると感じる」とコメントしている。

市場ではVIXの低位安定を前提にした投機的な取引やVIXをリスク調整の目安とするファンドも多く、今回の株価の調整過程では、VIXの急上昇に伴う機械的な売りで株安が加速したとされる。

 

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